現代でも人気のあるエスプレッソの抽出法は、1820年にルイ・ベルナール・ラボーというフランス人によって考案されました。深煎りしたコーヒー豆を細く引いた粉に熱湯を通すために蒸気圧を使うという発想をしたのです。
この発想はフランス人のエドゥアール・ロワゼル・ド・サンテによって実用化されました。1855年のパリ万国博覧会で、大量のコーヒー、紅茶、さらにはビールを短時間で供給できる静水圧式パーコレーターを披露したのでした。
1884年のトリノ博覧会ではイタリア人のアンジェロ・モリオンドが「コーヒーを経済的に瞬間的に抽出する蒸気圧機械」を出品し、銅メダルを受賞しました。まだエスプレッソやエスプレッソマシンとは呼ばれていませんでしたがホテルやレストラン用に何台か生産されたとのことです。
1901年にはイタリア人のルイジ・ベゼラによる「ティーポ・ジガンテ」、デジデリオ・パヴォーニによる姉妹機種「イデアーレ」が登場しました。どちらも世界初のフィルターホルダー付きのエスプレッソマシンで一杯ずつ抽出できる造りになっています。
また1947年にはじめてクレマが誕生しました。イタリア人アキーレ・ガジアがばねを伸び縮みさせて高圧をかけるレバー付きのエスプレッソマシンを発明し蒸気圧が1.5から9気圧にあがり、それまでは圧力不足で存在していなかったクレマができるようになったのでした。
イタリアでよく飲まれるエスプレッソは初めはフランス人によって考案されたものですが、普及洗練されていったのはやはりイタリアでだったことが伺えますね。
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